もはや魔人ブウにチョコにしてもらった方が 人のお役に立てる気がする

ケツまくって会社辞めた27歳が ニヤニヤしながら社会のゴミ屑になっていく様子を綴っておりましたが気づけば30歳、子持ちになりましたアンビリーバボー。

ちなみにおねえさんは鉛筆の持ち方が未だに間違っています





先日、『子どもから大人まで楽しめるアートイベント』と称した、体験型アート展のレジ受付をしていた際に、車椅子に乗った小学生くらいの女の子のお客様に

「車椅子でも楽しめますか」

と聞かれた。

 


はい、と答えようとした時に、横に居たお連れの方が「もういちいち聞かないの。お姉さん困らはるでしょ」とピシャリと言った。




女の子は「だって、この前面白くなかったもん」と呟いて、下を向いた。



  



連れのお客様(多分お母様)は、曖昧に私に笑いかけて、私ももう何も言わず、「行ってらっしゃいませ」とだけ言ってお通しした。



 


 

きっと今まで、この質問を投げかけられる度に、色んな受付の人が、笑顔で答えることもあれば、困ったこともあったのだろう。

 

 

 

その子がどういう事情で車椅子なのかは全く分からなかったけれど、全自動の方向転換も出来るハンドルがついた車椅子を完璧に操っていた様子と、履いていたかなり細身のジーンズがブカブカだった事から、長い間 車椅子生活をしていることは何となく分かった。

 


 

  

 

 

質問した女の子の気持ちも当たり前のように分かるし、

聞かなくていいと言ったお母様の気持ちも当たり前のように分かる。

 



別に私は困りも何もしなかったから、そのまま聞いてくれて全然構わなかったのだけれど、もしその子とドーナツでも食べながら座ってその質問に答えられるとしたならば、きっとこう答えたと思う。

 


「さっき来た60代のご夫婦は『楽しかったねぇ』ってゲラゲラ笑いながら帰って行ったし、その後に来た赤い髪の毛した小学生の女の子連れの金髪のお母さんは、『500円クソ無駄にしたわ。こんなしょうもないもん、ありえへん』って本気で怒りながら帰って行ったよ。」

 

って。

 

 

 

 


 

 

車椅子で、きっと世の中行き辛い事がたくさんあるかもしれない。

 

楽しめると思ってお金を払ったのに、楽しくなかった時があったのかもしれない。

 


 

自分にしか分からなくて、自分にしか上手くいかないことが、もう、ちゃぶ台ひっくり返したくなるくらい世の中に溢れてる。

 


それと同じくらい、皆は好きじゃないけど、自分は大好きなものがあったりする。

 


 

 

おねえさんは車椅子に乗った事が無いし、手の指も10本あるけど、視力がすごく悪くてコンタクトが要るから、死ぬまで何百万円とお金を使わないといけない。お酒をたくさん飲んで、いっぱい笑った次の日に、死ぬほど頭が痛くなったり吐いたりする。しかもそれを何度も繰り返したりする。英語とイタリア語が話せるけど、パ・リーグセ・リーグの違いが分からない。脚に汚い傷跡がたくさんあって、夏はスカートが絶対に履けないけど、海には行きたい。

 



だから何なんだって話なんだけど、

おねえさんに言えるのは、つまりそういうことなんだよ、ってことです。

全部自分のせいだったり、全部自分のせいじゃなかったりする。

 

 





 

車椅子で行ける場所はいっぱいある。楽しめますか、っていう質問は、人にするんじゃなくて、いつだって自分にすればいい。いや別にいくらでも聞いて、受付の人困らせればいいと思うけど。それで、「楽しめないかも…」なんていう奴がいたら、是非ともマジで楽しくないのか確かめにいけばいい。そして「バリバリおもろかったわ!」ゆうて出口から出てくればいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

おねえさんは美人でもないし、頭も良くないし、お金もないし、ものすごく要領悪く生きてるけど、とりあえず笑えるもんなら笑っとけと思って生きてるから、人生面白いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  


 

まぁ一番何が言いたいって、

全然関係ないけど、レジとか受付に対して本当に態度が悪いお客、別に逮捕しろとは言わないから、あいつらだけ税金ちょっと高めに払ってほしい。いやマジで。